返品騒動が起こった経緯
株式会社ワカンダ餃子ドットコムで「大量返品」が社会問題化したのは2024年春頃からです。
最初の発端は、購入者から「届いた餃子の包装が破れていた」「中身がぐちゃぐちゃ」「異臭がする」といった報告がSNSで相次いだこと。
これをきっかけに、「これはさすがに食べられない」「返品したい」という声が爆発的に広まり、多くの消費者が返品を申し出る事態となりました。
消費生活センターにも「返品したのに返金されない」「そもそも返品の受付すらまともにしてもらえない」などの相談が激増。
その結果、“大量返品トラブル”という言葉が口コミサイトやネット記事で見出しに踊るようになりました。
商品不良・異物混入など返品の主な理由
破損・変形した商品が届く
実際に返品を申し出た利用者の多くが、「餃子が溶けてべちょべちょになっていた」「包装フィルムが破れて汁が漏れていた」と証言しています。
特に夏場には「クール便ではない普通配送で届いた」という信じがたい体験談もあり、衛生管理への不安も指摘されています。
異臭や腐敗、異物混入の報告
届いた餃子から「酸っぱい臭いがした」「冷凍焼けしていて食べられなかった」など、明らかな品質問題も目立ちます。
さらには「中に金属片のようなものが入っていた」「黒いゴミが練り込まれていた」という異物混入例もSNSで拡散し、「すぐ返品した」という報告が相次ぎました。
公式の対応は?
公式サイトでは「品質には万全を期しています」などの文言があるものの、実際は「お客様都合による返品は原則お断り」などと強調されており、消費者の不満をさらに煽っています。
返品トラブルの具体的なパターン
1. 返品を申し出ても無視される
返品受付の連絡フォームやメールに問い合わせても、自動返信が返ってくるのみ。
「担当部署よりご連絡いたします」と書かれていても、実際にはその後一切返信が来ないケースが多数報告されています。
2. 返品したのに返金されない
わざわざ送料を負担して返品までしたのに、「商品到着を確認次第返金」と案内されてから連絡が途絶えるパターンも多いです。
レビューサイトには「1ヶ月経っても返金されない」「こちらから連絡しないと全く動きがない」といった怒りの声が目立ちます。
3. 謎の追加請求・逆ギレ対応
「返品処理手数料」「再発送料」など、最初の注文時には説明のなかった謎の追加料金を請求されるトラブルも発生。
問い合わせた利用者が「納得いかない」と抗議すると、「規約に書いてあります」と突っぱねられたり、「これ以上のお問い合わせはご遠慮ください」と逆ギレ気味の返信が届いたケースも。
口コミ・レビューで寄せられるリアルな声
Aさん(50代・男性)の場合
「箱を開けた瞬間に異臭がして、これは明らかにおかしいと思い、すぐ返品依頼のメールを送りました。
しかし、3回メールしても返事は自動返信のみ。結局、1ヶ月以上経っても返金されませんでした。泣き寝入りです。」
Bさん(20代・女性)
「届いた餃子の中にプラスチック片のようなものが混入していてびっくり。さすがに返品しましたが、送料もこっち持ち。もう2度と注文しません。」
Cさん(30代・男性)
「冷凍状態が完全に溶けて届き、箱の中が水浸し。すぐ写真を撮って問い合わせましたが、『商品到着後の返品は受け付けておりません』と一言で片付けられました。本当に最低な対応です。」
返金・返品拒否に対する消費者の行動
証拠を残して消費者センターに相談
多くの被害者は、「メールのやり取り」「商品写真」「返品伝票」などの証拠を保存し、消費生活センターに相談することで、ようやく返金されたというケースが増えています。
しかし、「個人での交渉だとほとんど泣き寝入り」「集団で動いた方が返金に応じてもらいやすい」といった実情も見られます。
SNSでの注意喚起運動
「#ワカンダ餃子返品トラブル」などのハッシュタグがX(旧Twitter)で立ち上がり、被害報告が次々と拡散。
「今から注文する人は絶対にやめたほうがいい」と、消費者自らが注意喚起を行っています。
“返品させない”ための常套手口と業界の問題
規約で消費者の権利を縛る
ワカンダ餃子ドットコムの規約には「商品に明らかな瑕疵があっても返品は事前連絡が必須」「開封済みは一切不可」など、消費者不利な条件が多く盛り込まれています。
これにより、返品希望者の心理的ハードルを上げて“泣き寝入り”させる手法が取られています。
他の詐欺系通販と同様の手法
ネット通販詐欺の典型的なやり方として、「最初から返品や返金には一切応じない前提で商売をしている」「消費者センターから連絡が来た時だけ渋々返金する」という実態があります。
ワカンダ餃子ドットコムも、まさにこの“詐欺的なビジネスモデル”に合致しているとの指摘が多数です。
利用者ができる自己防衛策
- 商品が届いたらすぐに写真や動画で証拠を残す
- 返品時のやり取りは必ずメールや書面で記録
- 問い合わせや返金要請の内容も細かく保存
- 「消費生活センターに相談したい」と伝えると対応が変わる場合がある
返品トラブルに遭った場合は、決して一人で悩まず、速やかに第三者機関や専門家に相談しましょう。
まとめ:トラブル多発の現場から見える教訓
株式会社ワカンダ餃子ドットコムの大量返品騒動と、その後の返金・対応トラブルから分かるのは、
「消費者側の権利がほとんど守られていない通販サイトの危険性」です。
- 品質不良・異物混入が多発
- 返品対応は形だけ、返金はごく一部
- 公式サポートは事実上“音信不通”
- 被害者同士の口コミ・共有が唯一の防衛策
通販で安さや宣伝文句につられて安易に注文するのは危険です。
トラブルを未然に防ぐためにも、事前にレビューや評判を十分にチェックし、信頼できる通販サイトを選びましょう。
