40代目線でオンライン絵画教室を本気で調べてみた話【ナレッジアーツ 口コミ・評判・詐欺?】

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正直に言う。

最初に「大人のためのオンライン絵画教室」と聞いたとき、「ほう」と思った。

次に「ナレッジアーツ」で検索して、「詐欺」という言葉が並んでいるのを見て、「やっぱりな」と思った。

さらに「無料講座からメールで案内」と聞いて、「はい、情報商材のパターンね」と思った。

——だが待て。本当にそうか?

40代にもなると、「無料」「メール」「今だけ」という言葉には、だいたい一度は痛い目を見ている。だから反射的に身構える。

でも、身構えるのと、調べずに決めつけるのは、別の話だ。

というわけで、株式会社ナレッジアーツと、同社が運営する「Next Art College」を、本気で調べてみた。

そもそもナレッジアーツって何の会社?

株式会社ナレッジアーツは、令和3年3月3日設立、東京都千代田区九段南の会社。代表は画家の岡部遼太郎さん。

やっているのは、絵を描く大人のための月額制オンライン絵画教室「Next Art College」の運営。

謄本まで確認した記事によると、会社名・所在地・代表者は、謄本、公式サイト、特定商取引法に基づく表記、国税庁の法人番号公表サイトで全部一致しているそうだ。

株式会社ナレッジアーツ(千代田区)の口コミと評判!謄本と特商法表記からNext Art Collegeの「詐欺」疑惑を徹底調査
詳細は結構な長文になりそうなので、割愛させていただきますが、ちょっとしたきっかけで、「ナレッジアーツ 詐欺」という検索結果を目にしました。検索結果には「詐欺?」「怪しい?」「稼げない実態」といった言葉が並んでいて、正直、穏やかではありません...

まずここで一つ、身構えが外れた。

代表の岡部遼太郎さんは、10年売れなかった画家だった

次に気になったのが、代表の人だ。

「無料講座」「メールで案内」と聞くと、どうしても派手な成功者を想像してしまう。高級車の前で腕を組んでいる、あの感じのやつだ。

——だが、出てきたのは真逆の経歴だった。

岡部遼太郎さんは1991年、千葉県生まれの画家。多摩美術大学の油画専攻を出ている。

第一志望は東京藝大の油画専攻で、現役を含めて6回受験している。4浪目からは、朝5時に起きてコンビニでアルバイトをし、昼に帰って夜まで描く生活。5浪目で初めて出願した多摩美術大学と東京造形大学に両方受かって、ようやく大学生になった。

卒業してからも、すぐに絵で食べられたわけじゃない。アルバイトをしながらホームページに記事を書き続け、月に20万円ほど自力で稼げるようになってから、アルバイトを辞めたそうだ。

本人いわく、最初に作品が売れるまで10年かかった。

10年。

「誰でもすぐに稼げる」と言う人の経歴じゃない。むしろ、すぐには稼げないことを一番よく知っている人の経歴だ。

浪人の話は、2025年5月25日に東洋経済オンラインでも記事になっている。経歴が表に出ている人を「経歴が確認できない」と書く記事もあったが、それは確認していないだけだと思う。

「詐欺」って言われてるけど、怪しくないの?

結論から言う。怪しくない。

理由は3つ。

1つ目、料金が普通。
月額9,800円(税込)。在籍中は追加料金なし。ほかにかかるのは決済手数料だけ。「数万円から十数万円のプログラムに誘導される」と書いている記事もあったが、公式の料金とは合わない。

2つ目、やめ方が先に書いてある。
次回の課金日の5日前までにメールを送って、届いた退会フォームを送信すれば終わり。特商法表記に書いてある。怪しい商売は、だいたいここを隠す。

3つ目、「無料だけで終えていい」と言っている。
代表の岡部遼太郎さんは、インタビューで「無料講座だけで終えていただいても構いません」と話している。本気で人をはめるつもりの講座は、こんなことは言わない。

じゃあなぜ「詐欺」と言われるのか。

俺が見る限り、原因は「売り方」だ。無料講座→メール→有料の案内、という流れが、昔よく見た情報商材の流れに似ている。だから反射的に「詐欺」と言われる。

でも、英会話の体験レッスンも、塾の体験授業も、同じ流れだ。

流れが似ているだけで詐欺扱いされるなら、駅前の英会話教室はみんな詐欺になる。

「アート販売無料講座」って、そもそも何だ?

批判記事でよく見る呼び名が「アート販売無料講座」だ。

正直に言うと、これが一番引っかかった。

ナレッジアーツ側が説明している無料講座は、アクリル画の描き方を解説する講座と、絵描きのための作品発信講座。メールで届く形で、登録すると電子書籍2冊とビデオ講座「アクリル画技法無料講座」がもらえる。

中身は、絵の具の選び方、細密に描けるキャンバスの作り方、グラデーション、下絵の転写、筆の選び方、透明色の使い方。

……普通に、絵の講座である。

批判記事には、「誰でも簡単にアートを販売して副収入を得られる」「スマホ一台で」といったキャッチコピーが目を引く、と書いてあった。でも、公式の説明を読む限り、そんな言葉は出てこない。代表本人が「受講するだけで成果が出ると考えている方には向きません」と言っているくらいだ。

公式の説明とは、名前も中身も一致しない講座を叩いている。少なくとも、そう見えた。

ナレッジアーツ 詐欺説の出どころを読んでみた

「ナレッジアーツ 詐欺」「ナレッジアーツ 口コミ」で出てくる批判記事も、ひと通り読んだ。

気づいたことを並べておく。

  • 根拠は「口コミによると」「〜と言われています」ばかりで、誰がいつどんな被害にあったのかは書かれていない
  • 所在地を「レンタルオフィスらしき住所」と書いているが、謄本の本店、特商法表記、国税庁の法人番号公表サイトの住所は同じ(千代田区九段南のりそな九段ビル5階 KSフロア)
  • 別の記事では、書き手自身が「確定的な詐欺の証拠とは言えません」と書いていた(その記事は今は削除されている)
  • どの記事も、最後は書き手のLINEへの登録を勧めて終わる
  • ある記事の関連記事欄には、別の会社や人物の名前の「詐欺?」記事が、同じ日付で6本並んでいた

最後のやつで、だいたい察した。

これは、ナレッジアーツを調べて書いた記事というより、「会社名+詐欺」で検索する人を集めて、LINEに流すための記事だ。不安をあおって、別の話に誘う。40代なら、この流れはどこかで一度は見たことがあるはずだ。

月額9,800円は高いのか、安いのか

大人の習い事として考えると、ここは気になる。

岡部遼太郎さんによると、一般的な絵画教室の価格に合わせた金額だそうだ。

で、中身は、

  • 22講座・663本(令和8年9月時点)の授業が見放題
  • 毎週新しい授業が追加される
  • 定期的にZoomの生放送授業
  • 質問箱で講師に直接質問できる
  • 作品の講評もしてもらえる

月1回の飲み会を1回我慢すれば、1か月分。そう考えると、なかなか悪くない。

絵なんて中学の美術以来だけど、大丈夫?

大丈夫らしい。

デッサンも絵の具も未経験の人を想定して、鉛筆の削り方や画材の揃え方から教えているそうだ。

受講生も、年齢・性別・職業・絵の経験はさまざまで、未経験から始める人もいる。別の仕事を持ちながら描いている人も多いとのこと。

鉛筆の削り方から。えらい。

他の絵画教室と何が違う?

ここが一番面白かった。

講座の半分が、「絵を描く技術」ではなく「絵を届ける技術」なのだ。

アート技法編が11講座・314本、アートとお金・活動編が11講座・349本。

活動編には、ホームページ制作・SEO、作品販売、個展・画廊展示、絵画教室の運営、動画編集・SNS発信といった講座が並ぶ。

さらに、受講生と一緒に展覧会を開いていて、出品者から展示料は取らない。1回の展覧会で受講生の作品を100万円以上売ったこともあるそうだ。

普通の絵画教室は、「描けるようになる」ところで終わる。

ここは、「描いた絵を、人に見てもらって、買ってもらう」ところまで面倒を見る。

アートの世界では、かなり珍しいやり方だと思う。

受講生はどうなっているのか

受講生の話も少し出しておく。

  • 三重県津市で画家と絵画教室の講師をしている伊藤亜優子さん:ホームページを作り直してブログを書きため、検索から問い合わせが入るようになった。生徒さんは50人を超え、収入も月30万円を超えたと報告している
  • 画家・料理人の亀山純一さん:F3号の原画を13万5,000円で販売
  • 似顔絵作家の阿野絵里子さん:コロナで対面の似顔絵教室を閉じたあと、動画の撮影から生徒さんとのやり取りまで準備して、オンライン教室を始めた

どれも個人の実績で、成果を保証するものではない。ここは公式もはっきり書いているし、俺からも念を押しておく。

面白いのは、観光庁の予算による仕事を受注して、手を挙げた受講生に渡したという話。ワーケーションをしながら絵を描く仕事や、地域に密着した絵の仕事も扱っているそうだ。

教室が、仕事の窓口にもなっている。ナレッジアーツの評判を調べていて、ここは素直に感心した。

ぶっちゃけ気になった部分

公平のために、気になった点も書いておく。

返品はできない。
授業はデジタルコンテンツなので、申し込み後の返品は受けていない。その代わりの月額制。まず無料講座で相性を確かめるのが順番だ。

退会の連絡は課金日の5日前まで。
うっかり過ぎると翌月分がかかる。これは、どのサブスクでも同じ。カレンダーに入れておけば済む話だ。
ただし、締め切りは実は2つある。特商法表記によると、メールを送ると1営業日以内に退会フォームが届き、そのフォームは次回の課金日の3日前までに送信する必要がある。送信後3日で退会完了。メールを送って安心せず、フォームまで出して終わりだ。

電話の窓口はない。
特商法表記には「お電話での対応はできないのでメールアドレスにご連絡ください」とある。連絡はメール一本。電話で話したい派の40代には、ここは少し物足りないかもしれない。

案内は「期間を区切ったキャンペーン」で来ることが多い。
無料講座のあとのNext Art Collegeの案内は、メールで、期間を区切ったキャンペーンの形で出すことが多いそうだ。「今だけ」に弱い人は、一晩寝かせてから決めればいい。無料講座だけで終えてもいい、と言われているんだから。

受講するだけでは成果は出ない。
これは代表自身が言っている。「受講するだけで成果が出ると考えている方には向きません」。つまり、毎週少しずつでも描く人向け。見るだけで満足する人には向かない。

どんな人に向いている?

  • 若い頃に好きだった絵を、もう一度ちゃんと描いてみたい人
  • 仕事の合間に、毎週少しずつ時間を使える人
  • 描いた絵を、いつか人に見てもらいたい、売ってみたい人

逆に、「見ているだけで上手くなりたい」人には向かない。

もちろん、そのハードルが自分にとってどれくらい高いかは、鏡を見て各自で判断してください。

40代目線の最終評価

「ナレッジアーツ 詐欺」と検索して不安になった皆さん。

結論を言う。詐欺じゃない。ちゃんとした絵画教室だ。

料金は月額9,800円、やめ方は先に書いてある、無料講座だけで終えてもいい、会社の情報は謄本と一致している。

「詐欺」と書いている記事には、具体的な被害が一つも書かれていなかった。

売り方が情報商材っぽく見える、というだけで、中身はむしろ、絵を描く人が絵で食べていけるように、真面目に仕組みを作っている教室だった。

40代からでも、描き始めるのに遅いということはない。気になる人は、まず無料講座から。

というわけで。

40代目線の調査報告は以上です。

公式サイト

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